こんにちは!コアー建築工房です。注文住宅をお考えの方、堺市で長期優良住宅を検討されている方へ向けて、今回は長期優良住宅に関する情報をお届けします。長期優良住宅とは一体何か、その特徴やメリット、デメリットを詳しく解説しておりますので、お考えの際のご参考にしてください
優良住宅とは?
長期優良住宅:長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅(出展:国土交通省)
長期優良住宅とは国が定めた長期優良住宅認定制度の基準をクリアした住宅のこと。基準を満たすためには耐震性や劣化対策、維持管理のしやすさや省エネルギー性などの項目があります。所管行政庁の認定を受けると「認定長期優良住宅」となり、減税や住宅ローンの引き下げなどの優遇を受けることができます。
長期優良住宅の条件を知ろう

一戸建て住宅における、長期優良住宅の条件は8項目に分かれています。それぞれの条件を詳しく見ていきましょう。
1. 劣化対策
劣化対策として、数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できることが求められます。木造住宅では床下に有効高さを確保したり、床下や小屋裏に点検口を設置する必要があります。
2. 耐震性
耐震性では極めて稀に発生する地震に対し、継続利用の為の改修の容易化を図るため、損傷のレベルの低減を図ることが求められます。階数が2以下の木造住宅では耐震等級3が必要となります。
3. 省エネルギー性
省エネルギー性では必要な断熱性能など省エネルギー性能を確保していることが求められます。断熱等級は5かつ一次エネルギー消費量等級は6必要になります。
4. 維持管理・更新の容易性
維持管理・更新の容易性では、構造躯体に比べて耐用年数が短い設備配管について、維持管理(点検・清掃・補修・更新)を容易に行うために必要な措置が講じられていることが求められます。配管の交換ができるように基礎などあらかじめ配管を埋め込むなどの対策が必要になります。
5.居住環境
居住環境として、良好な景観の形成、その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであることが求められます。
6.住戸面積
長期優良住宅では良好な居住水準を確保するために必要な規模を有することが求められます。一戸建て住宅では床面積の合計が75㎡以上で、少なくとも一つの階の床面積が40㎡以上必要になります。(階段の面積は含まない)
7.維持保全計画
維持保全計画については建築時から将来を見越して、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていることが求められます。コアー建築工房では 1か月、1年、2年、5年、10年と定期点検を設けています。
8.災害配慮
災害配慮として、自然災害による被害発生の防止又は軽減に配慮されたものであることが求められます。具体的には、災害発生のリスクがある地域においては、リスクの高さに応じて、所管行政庁が定めた措置を講じる必要があります。
長期優良住宅のメリット
長期優良住宅は高い性能によって快適かつ安心して暮らせる家になり、次の世代も住み継ぐことができます。例えば、耐震性を満たすことで、大きな地震でも家の損傷が抑えやすくなり、住み続けるための改修も容易に行えます。また、省エネ性を満たすと断熱性が高まり、少ないエネルギーで夏は涼しく・冬は暖かく過ごせる家になります。その他にも長期優良住宅ではローン控除での優遇や減税、補助金など費用面でのメリットがいくつかあります。
長期優良住宅のメリット①:住宅ローン控除での優遇
2022年に住宅ローン控除が改正され、購入する住宅性のによって控除の対象となる「借入限度額」が異なるようになりました。2024年現在、認定長期優良住宅の借入限度額は4500万円、期間としては13年間の控除が受けられるため、最大控除額は410万円になります。一般の新築住宅との最大控除額の差は270万円にもなります。
長期優良住宅のメリット②:固定資産税の減税期間が延長される
新築の長期優良住宅を取得した場合、5年間、固定資産税額が半額になります。一般の新築住宅も半額になりますが、期間は3年間とされています。※一戸建て住宅の年間平均金額はおよそ10万~15万といわれています。
長期優良住宅のメリット③:地震保険料の割引がある
長期優良住宅の認定を受け、所定の書類を保険会社に提出することで地震保険料の割引が受けられます。例えば、耐震等級2なら30%、耐震等級3なら50%の割引率が適用されます。
長期優良住宅のメリット④: 地域型住宅グリーン化事業の補助金が受けられる場合がある
優れた性能を有する木造住宅を新築・購入すると補助金が交付される「地域型住宅グリーン化事業」は認定を受けた長期優良住宅が利用できる制度です。2024年度も引き続き行われる予定です。
長期優良住宅のデメリット
長期優良住宅には注意するべき点がいくつかあります。
長期優良住宅のデメリット①:着工に時間がかかる場合がある
長期優良住宅の申請は、着工前に行わなければなりません。申請の手続きは所定の手順を踏む必要があるため、時間がかかることがあります。
長期優良住宅のデメリット②:申請費用がかかる
長期優良住宅の申請・審査にかかる費用は所管行政庁によって違いますが、およそ5~6万円です。また、住宅建設会社や工務店に申請書類の作成や申請に別途費用がかかるケースが一般的です。
長期優良住宅のデメリット③:建築コストが割高になる
優れた住宅性能を確保するためには、構造部材や住宅設備もグレードが高いものを選ぶ必要があります。グレードの高い構造部材や住宅設備は一般的な住宅と比べると建築コストは割高になります。しかし、永く住める家になりますし、性能に不安や不満を感じながら住むよりは良いのではないかと思います。
長期優良住宅の認定を受ける方法
長期優良住宅の認定を受けるためには必要な設計基準、所定の申請手順が必要になります。
1. 認定基準を満たす設計をする
長期優良住宅の認定を受けるには、上記でご紹介した8項目の認定条件を満たす設計を行う必要があります。
2. 技術審査を受ける
所管行政庁の認定申請に先立ち、長期優良住宅を普及させるために所管行政庁をサポートしている機関「登録住宅性能評価機関」に技術的な審査を依頼します。認定基準を満たした場合は、「適合証」が交付されます。
3. 所管行政庁に認定申請を行う
適合証が交付されたら、必要書類を用意し所管行政庁に認定申請を行います。必要な書類は、適合証、認定申請書、設計内容説明書、各種図面、計算書などがあります。申請が受理されると適合審査が行われます。問題がなければ、長期優良住宅として認定され、認定通知書が交付されます。交付されると着工が可能となります。
優良住宅を検討する際のポイント
長期優良住宅にはメリット・デメリットがそれぞれあります。
その為、長期優良住宅の認定は将来の生活も見据えて十分に検討した上で決定しなければなりません。
工務店・建設会社を選ぶ際には長期優良住宅の建築実績が多いかを確認しましょう。実績が多く、技術力のある住宅会社であれば長期優良住宅の認定についても知識や経験が深いため、安心して相談できます。
堺市の気候と地域区分
堺市は大阪府の中央部に位置し、西は大阪湾、北には近世に開削された大和川が流れ、東は富田林丘陵、南は泉北丘陵地に囲まれています。
年間を通して温暖な気候ですが、四季による季節的変化は著しい特徴があります。
堺市の地域区分とUA値
大阪府の省エネ地域区分は5地域から7地域に該当します。その中でも堺市は6地域に該当します。

新築住宅における断熱性能にはグレードがあります。コアー建築工房ではUA値は0.56 HEAT20(G1)を標準としています。

住宅の内部から床や外壁、屋根や開口部を通過して外へ逃げる熱の量を外皮(床や外壁、屋根や開口部)全体で平均した値の事
値が小さいほど省エネルギー性能が高いことを示します。
堺市の気候
大阪湾に面する堺市の気候は瀬戸内型気候に属します。年間を通して温暖で晴天の日が多く、降水量は比較的少ないです。
また、堺市は西側に海、東側に山がある立地から風が東西に流れます。
地域ごと、敷地ごとの特性を考えた上で間取りを考えることで、より省エネで心地よい住まいを目指すことができます。
長期優良住宅で安心して暮らそう
長期優良住宅は、将来の安心した暮らしを実現するための選択肢の一つです。メリットやデメリットを十分に理解し、検討してください。コアー建築工房では、お客様のニーズに合った住まいづくりをサポートしています。お気軽にご相談ください!



