今回は、木のお家の認知症抑制効果についてです。
木のお家の快適さが、認知機能の維持と向上に効果
的かどうかを調べるために、高齢者施設での比較試
験を行った結果があるのでご紹介します。
高齢者施設を利用する高齢者10名(平均78歳)を各5名
、無垢材群と非無垢材群に分け、各3ヶ月生活しても
らい、居室の違いによる対象者の認知機能の変化を
比較したところ、無垢材群の1名において、認知機
能、記憶機能の双方が改善しました。
人間の記憶は、大脳辺縁系の中にある「海馬」とい
う部分が司っていますが、海馬に直接的に電気信号
を送れる唯一の感覚が嗅覚であるといわれています。
海馬での神経細胞の発生を促進することで、認知機
能が改善したという報告もあるので、木材の主要な
揮発性成分が多く含まれる無垢材の部屋では、木の
香りによって、同様の結果がみられたものと推察され
ます。




