先日、所用で奈良県の橿原市を訪れた際、以前から行きたかった「今井町」に立ち寄ってきました。本日は、そのレポートをお送りしたいと思います。
なぜ、私が「今井町」行きたかったか?
言葉でお答えする前に、今井町の街並みの写真をお見せしたいと思います。
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いかがでしょうか?
まるで、江戸時代にタイムスリップしたような感じでしょ?この雰囲気を、直に体で味わいたい!それが、私が今井町へ行きたかった理由です。
今井町のこの地区は、全国に88か所選定されている「重要伝統的建物群保存地区」の一つなのですが、東西約600m、南北約310m、面積にして約17.4haの中に、伝統的建造物として、建物が500棟、工作物が119件、環境物件が69件あり、全国で最も多い地区となっているのです。
いくつか、重要な建物をピックアップしてみましょう。
![](https://www.woodlife-core.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/03/07今西家住宅1650年建築-300x225.jpg)
今西家住宅(重要文化財)
慶安3年(1650年)棟札(建築の記録)
環濠集落であった名残の池のほとり建つ、白漆喰塗籠の大豪邸。
今西家は、惣年寄の筆頭で、領主、代官の町支配の一翼を担い、自治権が委ねられていたそうです。
![](https://www.woodlife-core.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/03/08河合家住宅18世紀中ごろ建築-300x225.jpg)
河合家住宅(重要文化財)
18世紀中ごろの建築。
2階建ての町屋で、白漆喰籠めの2階部分壁には丸窓を開け、優れた意匠を示しています。古くより「上品寺屋(じょうぼんじや)」の屋号で酒造業を営んでおり、今も造り酒屋を営業しています。
![](https://www.woodlife-core.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/03/09豊田家住宅1662年建築-300x225.jpg)
豊田家住宅(重要文化財)
寛文2年建築。
旧は木材商らしく、2階正面壁に「丸に木」の字の紋を付けた豪壮な外観です。
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高木家住宅(重要文化財)
19世紀中頃建築。
保存状態の良い、幕末期の上層町家の好例。
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今井まちなみ交流センター「華甍」
明治36年に高木郡教育博物館として建設され、昭和4年からは今井町役場として使用されていた建物で、奈良県の指定文化財となっています。
私が今井町を訪れたのは、平日の水曜日だったので観光客らしき人はまばらでした。しかし、街中には古民家を再生した喫茶店などの観光客相手の店舗が散在し、本来ならば土日などは賑わうのだろうかと思うのですが、ここでも長引くコロナ禍の影響を受けているのでしょうね、きっと。
目についたお店の写真を、ざっと以下に並べます。
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先に紹介した、河合家住宅は造り酒屋でしたが、由緒ありそうな醤油屋、つけもの屋などもありました。
天文年間(1532~55)、本願寺の今井兵部によって建てられた称念寺が、今井町の起こりと言われています。農民などを門徒化し、ここを拠点に一向宗の布教を進め、後には諸国の浪人や商人が集められ、寺内町が形成されたそうです。
その、称念寺(重要文化財)が、平成・令和の大修理を行っておりました。建築屋としては見逃せない状況でしたので、写真に収めてきました。
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令和4年春に竣工予定のようです。
さて、いかがでしたでしょうか?
最近では、古民家に興味を持った若い人たちが、それぞれ工夫を凝らした再生工事を行い、古民家に新しい命を吹き込んだ例を見聞きするようになりました。
形はどうあれ、日本の大切な伝統文化を、しっかりと継承して行って頂きたいものです。
ちなみに、コアー建築工房では、地元堺を中心に、新築工事だけでなく古民家再生工事も行っております。
当社でも、伝統文化継承のお手伝いを出来たら、と願っております。
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(梅谷)
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