コアー建築工房ではプランを書かせていただく前に、風土表の作成をしています。
お土地が決まったら、まず周辺の状況や隣の建物の高さや配置などを調べます。

そして、測量が終わるとその結果を図面に起こしていきます。
敷地や道路はもちろん、隣の家やブロック塀の高さなども書き、影図を作成します。
作成した影図は風土表という形で風の入り方や周辺の状況などと一緒にお客様へお渡ししています。

影はこのように入ります。
一番影のできる冬至の1.5mの位置にかかる影と4.5mの位置にかかる影を作成しています。
1.5mというのがちょうど人の目の位置あたりでこれが1階にかかる影になります。
4.5mは2階にかかる影です。
1.5mの1階にかかる影が敷地のほとんどを覆ってしまう敷地もありますが、そんな時は4.5mの2階にかかる影を見て、2階の窓や吹き抜けを利用して1階部分へも光が入ることを考えてプランします。


これが敷地にかかる影図と建物の配置です。
1枚目が1.5mの1階にかかる影図、2枚目が4.5mの2階にかかる影図です。
一番影の長い赤い線が9時の線でそこから1時間おきに15時までの影図を書いています。
今回の写真の影図は9時から12時までです。
ご覧のように1階部分は敷地のほとんどに影がかかってしまっています。
しかし2枚目の写真の2階部分では影がほとんどかかっていないことが分かります。
これをもとにコアーでは2階から1階へ光が入るように次の写真の部分に吹き抜けを設けました。

このように、影の入り方も敷地や周辺の建物状況によっても変わり、それによってプランの仕方も変わってくるのでコアー建築工房では敷地調査と影図を大切にしています。
この間、先輩がお客様から「頂いた影図を持って敷地を見に行ったら影図の通りに影が入っていてびっくりしました。」といって頂いたそうです。
この言葉を聞き、すごいなと思うとともに、私も頑張らねばと思いました。
(春﨑)