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初午はつうま (和歌山式)

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鮮やかにうまい棒たち(キャベツ太郎もあるよ♪)

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宙を舞うおもち

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テンションあげあげ老若男女の皆様

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泣き叫ぶ赤子

 

これぞ2月最初の午の日、初午(はつうま)の風景だ!(…って生まれてこの方ずっと思っていました。)

なにこれ??って思われるかもしれませんが、私の住む和歌山県北部、伊都郡等では初午に各家々でお餅をまき、その地域に住む人々が拾って回るという風習があります。(ついこないだまで全国的にあると思っておりカルチャーショックを受けています!)

私の住む地域では、7歳の紐落しと、厄年、還暦、米寿の人がいるお家がまくのですが、

特に厄年の人がいる家はたくさん餅をまいて大勢の人に施しをすることで、厄払いするという意味があるようです。(私の父が今年還暦で、家族親戚総出で盛大にお餅をまいて厄払い。ということです)

最近はお餅だけでなく、お菓子、パン、インスタントラーメン、おもちゃ、等もまかれますので、初午の日が近くなると、近くのお店では、初午用のコーナーが設置され、お菓子が大量に積み上げられています。

この日は子どもたちにとっても楽しいイベントでスーパーのレジ袋を片手に1軒1軒、

餅やお菓子を拾いながら回って行きます。

1軒が終わった後は、「次私とこまくわ!」「次は○○さんとこまくらしいで!」という声が聞こえて来ますので、大人も子どもご老人も一斉に移動します。

大人にとっては、小さな餅がまかれた後に登場する敷餅(しきもち)という薄くて大きなお餅を何枚獲得できるかが勝負です。

最後に数枚登場するプレミアムなお餅ですので、大人は真剣に高~く投げられた敷餅に向かって飛び込んだりして結構激しかったりします。沢山取ったらその人は軽く勇者として持て囃されます。

おばあちぁん達は長年の経験と人脈で「こっちまいて~!!」「こっちやで~!!」「ほらこっちほってへんで~!!」と両手を上げながら声を上げることで猛烈にアピールし、スーパーのレジ袋を大きく広げて地面に置いておくことで、自然にお餅が入る仕組みを作っています。後、私が子供のときはフード付きの服で参戦することが慣用でした。とにかくおばあちゃんの智恵袋には感心しました。

もろぶた5つに丸桶2つ、大量の駄菓子とお餅はあっちゅうまにまき終わり、人々は次の戦地へと旅立ちます。

お餅をまいた家も、厄を拾ってもらったお礼に他の家の餅を拾いに行くのが礼儀です。

この行事に初めて参加した県外から来たお嫁さんなんかはびっくりしていたみたい。

田舎なので独特の行事は色々ある方だと思いますが、この行事は私達の地域では有名な行事で、関西圏あたりに通用するものだとばかり思っていました…、いつも行事ごとは無視していたのですが「今回ばかりは帰ってきなさい!」という実家からの指令があり私も参加した次第です。

久しぶりにいろんな方とも再会し、嬉しいひととき。

田舎で暮らすというのは大変かもしれません。楽しい行事だけではなくて、何でも自分たちでしなければならないことが結構あったりする、道を作り、廃棄物が投げ込まれてないか見回り、獣から畑を守り氏神様を祭る…でも皆で協力して暮らしてきた。都会も同じかもしれないけれど、田舎に住むのは自然と近くで住むという意味では大変。だからこそいつの日も必要なのは“つながり”であったり結束力であったり…時折こんな地域の人達で集まれる行事があるなんて、なんて最高の田舎式コミュニケーション。だと思います…末永く続いてほしいものです。

ほんとにローカルな話題で申し訳ないですが、世が節分で盛り上がる中、人知れず餅まき厄落としで一生懸命になった1日でした。(田村)

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