京都は歴史的建築物の宝庫です。
昨日 旧島津製作所本社ビル(1927年)、日本画家の巨匠竹内栖鳳(1864年 – 1942年)の私邸を見学することが出来ました。
京都市役所と旧島津製作所本社は同じ設計者武田五一によるものだそうです。なんとなく雰囲気似ていますよね。
申請で役所廻りが多かったのですがついに京都まで出ることはありませんでした。役所が開いている時間にぜひ入ってみたいです。
武田吾一は「関西建築界の父」とも言われており近代日本を代表する建築家の一人。
ヨーロッパ留学で影響を受けたアールヌーボーなど、新しいデザインを日本に紹介した建築家とも言われています。
自身の作品のみならず京都工芸繊維大学の図案科や京都大学に工学部建築学科を創立。
フランク・ロイド・ライトとも親交があり、国会議事堂建設をはじめ多くのプロジェクトに関与している方です。
アクセントの窓ガラスや入口はアーチ・楕円形・円形。昔の網入りガラスって針金が入っていてデコボコしてるんです。
こちらは東山の「艸堂」という邸宅。清水寺、高台寺、寧々の道などの名所が集まる場所です。
お庭からは八坂の塔が見え、外の世界がその景色に入り込まないように建物が配されています。
栖鳳が動植物をよく描いていたことからもわかるように、1300坪の敷地には絵の題材となる四季折々の草花が植えられていました。
「艸堂」の艸は草のこと。名前の由来、栖鳳の想いが伝わります。
内と外を画するU地の阪道、私邸の名残を留めた歴史的な建築物独特な非日常がありました。
夕方からはライトアップされディナーも頂けます。
10年ほど前まで誰も棲まず手入れされてなったということ。貴重な建築を現代に甦らせて頂けてよかったです。(松永ちほ)