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木の反りや割れについて

木の家に住んでいると、木が割れたりしているのを見たことがあると思います。木が割れていても、構造的に問題はないのですが、なぜ、割れが起こるのかを説明しようと思います。

「木材に含まれる水分が、蒸発・乾燥し収縮が起きることにより、木が反る」ため、その反りによって、木が割れてしまいます。木は、根から地中の水分を吸い上げていて、吸い上げた多くの水分を内部に蓄えることができます。伐採直後の木材は、含水率が200%もあります。

※含水率=木材の水分量/水分を全く含まない木の重さ

木材を使用するときに、反りや割れを起こしにくくするためには、しっかりと乾燥させる必要があります。

木材の乾燥方法には「天然乾燥」と「人工乾燥」があり、天然乾燥は、屋外に浅積みし、半年以上かけて、自然に乾燥させる方法です。人工乾燥は、機械を使い、乾燥させる方法で、木を浅積みし、専用の乾燥庫に入れ、約二週間程度乾燥させます。

では、木材を使用する前に乾燥させているのに、なぜ、反りや割れが起こるのでしょうか。

 

それは、木には調湿機能というものを持っており、周りの環境によって、含水率が常に変化しているからです。

木の反りは、板目と柾目によって、違います。(板目と柾目については別のブログで説明しています)

柾目は、木目がまっすぐ通っているので、反りや割れが起こりにくいです。

板目は、木目が不規則なので、反りやすくなっていて、温度と湿度の変化により、木表側に反る、という性質を持っています。

 

この性質の為に、夏の湿度の高い時と、冬の湿度の低い時の差などで、乾燥や収縮が起き、木が反ったりねじれたりして、割れてしまうのです。

以上が木の割れが起こる原因でした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

和田


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