先日、大阪府立近つ飛鳥博物館に行ってきました。
きっかけは、TVCMです。だいぶ前ですが、木村拓哉さん出演のリポビタンDのTV CMで、この近つ飛鳥博物館の大階段を背景にしているのをみて、あぁそういえば安藤忠雄設計の大阪建築でまだ訪れていないところだったこと、現在堺に住んで比較的博物館の近くに住んでいること、私の住まいに点在する町の文化、百舌鳥古墳群についても、地域の知見を深めるべく足を運んでみました。
(木村拓哉 リポビタンD CM でYouTube上がってましたので気になる方はチェックしてみてください)
建築地は、大阪府南河内郡河南町の山奥にあります。なかなか行けなかったのも、この立地にあり、バスでも行けるようですが、基本的に車が必須であることと、周りにこの博物館以外何もないことから、学生の頃からこの博物館の存在は重々理解していましたが、なかなか一歩が出ませんでした。
やはりまず目につくのは、この博物館の特徴の大階段。こんな辺境の地でそれほど新しくもない建築をCMロケ地に選定されたことに、建築がつくる景観の力というものを感じます。また、この数のピンコロ石を厳格な割り付けを守りながらひたすら並べられた職人さん達の強烈な光景を実際に立ってみると想像させられました。
安藤忠雄さんが特別好きというわけではありませんが、このアプローチ空間だけでも安藤ワールドを感じずにはいられません。大ぶりな鉛筆スケッチがそのまま形になったような、軸線を大事にした大胆な空間づくりの賜物です。
内部空間も撮影可でしたので、少しだけ。メインは、古墳の巨大模型を展示する空間。螺旋状の展示空間で、中心に古墳模型を展示されています。その周りを回遊して回り、徐々に中心のメイン古墳模型に行き着く一筆書きの動線。博物館のオーソドックスな展示空間の考え方と、「円」という単純な形の力強さ、展示物である古墳の形状を、上手くミックスさせたものになっていました。外観になっている大階段からは想像できない内部のつくりのギャップにも驚きがありました。
まだまだ書きたいことは山ほどありますが、キリがないのでこの辺で終わりにしておきます。
地域にある文化から学び、活かす、どこで何がつながるかわからないので、一つのことに没頭するのもいいですが、広い視野で興味をもつ機会を大切にしていきたいと、改めて思いました。
近つ飛鳥風土記の丘という、古墳を保存した公園が博物館と繋がってあります。桜や梅もたくさん植林された公園なので、またその頃に行ってみたいです。
皆さんもぜひ、足を運んでみてください。おすすめです。
辻尾