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吹き抜けに、光も風も通す床を造る。

こんにちは。コアー本社 夏の名物「蝉の大合唱」の音圧が、今年は例年に比べて低かったことが気になっている梅谷です。蝉もこの異常な暑さで夏バテでしょうか?

さて、本日は小改装のご紹介です!

高槻市のF様よりのご依頼で、吹き抜けに床を造りました。普通に床を造り、部屋を増やす、といといった施工例は、過去にいくつもあるのですが、今回作った床は、スノコ状です。

キャットウォークとして、吹き抜けの外壁に面する側に、少し離して梁を渡し、その上にスノコ状の床を造ることがありますが、今回のモノは、それの巨大版といったイメージです。

 

さて、それはどんなものなのか?

いろんなアングルでbefore afterを見て頂くことに致しましょう!

 

まずは1階リビングから、見上げてごらん、吹き抜けを、です。

before

 

after

 

 

before

after

2カット目は、すこしアングルが違っていますね、すんません。

 

そして2階へ上がっての雰囲気をご覧ください。

before

after

 

before

 

after

6帖分の広さがある吹き抜けの、4.5帖分をスノコ床にしました。残りの半間巾、広さで言うと1.5帖分が、吹き抜けとして残っているのですが、そこに面してテーブルを設置したのもF様のアイデア。吹き抜けに足を垂らして座ることができます。

 

じつはF様から、営業担当の田深宛に、今回の改装に関するコメントメールが届いているのですが、F様の思いを正確にお伝えするため、そのままご紹介したいと思います。

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今回の格子床は家の中の居場所を増やしたく思いついたことがきっかけですが、子どもたちも気分転換で場所を変えて勉強場所にできるため大変気に入っており、よかったと思っております。

新築時に吹き抜けを設けたものの、空間の有効利用をしたいと後から通常の床を敷いてしまうことも事例として多くあると聞きしていますが格子床とすることで、光、音、空気がつながるため1階リビングと同一空間に近い状況となり、コアーさんの家のコンセプトにも合ったものと思います。

また1階リビングから上に向けてサーキュレーターで吹きあげることで新たにエアコンを設置することなく、夏でも非常に心地よい温熱環境で過ごせます(季節や時間帯によってはOMの循環機能と合わせるとさらに合理的と感じています)。

さらに今回のように格子床レベルを2階の床レベルより高く設定することで、1階リビングの開放感は以前とほぼ変わりません。

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上記の通り、しっかりとしたコンセプトをお持ちの上でのご依頼であったわけです。

当方としては、使い勝手や安全面のアドバイスをさせて頂き、設計に反映させて頂きはしましたが、基本的にはF様が思い描いていたものそのまま、と言えましょう。

 

施工には5日ほどかかりました。その間の大工の活躍を、ちよっとだけご覧に入れたいと思います!

住まわれながらの工事ですから、しっかりと養生をしてからのスタートです。

既存手摺の撤去も、大工の手で丁寧に行いました。

 

仕口・継手等は現場にて手刻み。広い屋根付きデッキを作業場として使わせて頂きました。

 

束や梁は、こんな風に組みます!

 

梁の上にスノコの敷設も終わり、仕上げ作業に入っている状況です。

 

さて、最後に完成後の夜の様子をご覧ください。

2階の梁に、配線ダクトを取り付け、照明器具を取り付けました。光の色が2種類あるのも、F様のこだわりです。

 

梁の照明は調光式。明るさを最も絞った状態が下の写真。

2階が薄暗い状態で1階の照明が点いたままだと、ご覧のようにスノコのラインが美しいシルエットとなり、吹き抜け部の壁も光がグラデーションを描き、ちょっと幻想的な雰囲気を醸し出します。これはたぶん副産物。でも素敵!

 

今回の記事は、F様から「吹き抜け部のいつもと違った増床施工例」として、他のHO様にもご紹介されてはどうですか、とのご進言によります。誠に有り難うございます。

吹き抜けの良さを残しつつ、活用できる床面積が増えるこのプラン。ウチでも作りたい、という方がございましたら、ご連絡お待ちしております!

 

(梅谷)

 

 


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