秋の便りと言いながら、私が明日香村を再度訪れた10月6日は、暑かった(汗)。
明日香村については、今年の8月に、奈良の知り合いに教えてもらって訪ねた古民家の里「岡地区」辺りついて書いたのですが、今回はさらに山の手、明日香村の奥座敷とも言える山間の棚田(たなだ)についての話です。よろしければお付き合いください。
今回も、情報源は同じ奈良の知り合いです。
「もう少し奥の方へ行くと、棚田の風景がきれいですよ」
以前に、そう聞いていたもので、
「ときは今、汗が滴る十月哉」と思い立ち、「秋は棚田に在り」と、勇んで出かけたのでした!
車は明日香村の中心地を抜けて、県道15号線を吉野方面へ向かって走ります。

最初の目的地、稲渕(いなぶち)の棚田近辺に到着です。

ここは、明日香村で一番有名な棚田だそうで、規模も大きいです。一番先に目に入ったものは,このきれいなトイレとベンチでした。観光地感強いです。
↓「稲渕周辺名所マップ」がありました。

正直なところ、分かりづらい。
↓こんな掲示板もありました。


毎年9月の彼岸花が咲き誇る時期に、案山子コンクールが行われているようで、今年は第26回。この写真は、その作品一覧。ネット投票で受賞作を選出しているみたいです。

案山子作品の写真たちの横には、棚田の写真が展示されていました。
↓水の張られた棚田の写真を1枚ピックップさせていただきます。
初夏には、このような情景が見られるのですな、美しい!
はい、実際の棚田の方に目を向けてみましょう。

「稲渕棚田」と書かれた看板の写真を撮りました。逆光です(笑)。
これが、稲渕の棚田風景です。刈り取り目前の緑の絨毯が、それぞれの地形に応じたラインで幾重にも重なり、山裾から上部へ向かって続く、緩やかな階段のようです。


「稲渕の棚田」は、平安時代から室町時代に開墾されて以来、当時の田園風景をそのままに残してきました。約300枚の水田と畑が織りなす景観はのどかで美しく、「奈良県景観資産」や「日本の棚田百選」にも登録されています。
さて、その棚田エリア内に突入します。
残念ながら、彼岸花は見当たりません。9月中に終わってしまったのでしょうね、きっと。
「案山子路(かかしロード)」沿って進んでいきます。



イマドキの物がありました。マスクして全集中の呼吸!

毎年1体、巨大案山子を作っているようですが、今年は時の人「大谷翔平選手」がモデルのようです。
棚田の上の方から見下ろしたアングルの写真を2枚、どうぞ!


棚田は、人が自然景観に手を加えた「人工的な景観」のはずなのに、とっても自然。表現変ですか?
さて、稲渕の棚田を後に、次の棚田へ向かいます。
途中で、あの有名な「石舞台」に立ち寄りました、せっかくですので。





駐車場は無料でしたが、入場料は300円。
ふーん、という感じで短時間の見学を済ませ、次へと向かいます。
石舞台を出て、県道155号線を東へ走って行くと、徐々に標高が上がって行き、道路に沿って棚田が見えてきます。
細川の棚田です。



さらに登り、振り返るように西方を望むと、このような風景が見られます。


こちらは、上(かむら)の棚田と呼ばれます。
急勾配に造られた棚田の下方には昔ながらの集落、その遥か向こうに橿原の街を望み、さらに彼方に大和葛城の山々。雄大な眺めに感動です。
また、ここは美しい夕日が見られる場所としても有名だそうですよ。棚田に水が張られる初夏に、また訪れてみようと思います。
美しい日本の原風景を存分に味わい、心もほっこりしたところで帰途につきました。
帰りに、当社の「泉田中の古民家再生モデルハウス」に立ち寄ることにしました。同モデルハウスの前には水田が広がっているのですが、稲穂つながりで、たわわに実った稲穂の向こうに佇む古民家の風景の方も見ておきたい!と思ったからです。
さて、到着。

げげっ、古民家の前だけ、稲の刈り取りが終わっている!
残念ながら、頭の中で思い描いていた風景は、来年までお預けとなってしまいました。
ならば、ということで他のアングルの写真を撮りました。

↑正面入り口側。手前は駐車場です。夕方なので、ちょっと暗いですね。

↑ズルムケになった田んぼ越しの情景。このアングルは、ここに付くまでは、私の頭の中では「たわわに実った稲穂越しの古民家の情景」でした、残念。

↑建物の玄関周り。正面の門をくぐり、木々に囲まれた石敷きのアプローチを抜けて行きます。今風の家には無い重厚感が魅力ですね。
明日香の雄大な日本の原風景も良かったですが、都会の近くにも「お手軽日本の原風景」があるのです。ご興味あれば、ご見学頂けます。イベントなどにもご利用頂けますので、お気軽にお問合せ下さい。
と、最後はやはり宣伝をして、今回はおしまいです。
(梅谷)


