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質素な羽柄材を使い、立派な薪棚を作る!

薪ストーブを使用されているお宅は、自然共生型の注文住宅を建てている当社においても、かなりの少数派です。でも、今回紹介するH様邸がある箕面市の山手の住宅街では、そう珍しいものではなく、同邸の近辺には、庭に燃料の薪をストックされる棚を設えているお宅が散在しています。

H様のお宅は、築10年。新築時からずっと薪ストーブを使われてきたのですが、これまで燃料の薪は、玄関横の軒下置かれた市販の小さなラックにストックされていました。当然ながら、たくさん置くことができません。で、築10年の節目のこの時期に、大きな薪棚を庭に作りたい、との連絡を頂いたのでした。

これは、その薪棚が完成するまでの、知られざる物語である(ちょっとプロジェクトX風に。古いなー!)。

 

まずは、現調。

ここが建設予定地!(笑)

既存板塀に寄り添うように、間口3.6mほどの薪棚を設置する計画、としてスタートです。

 

現調に基づき、プラン図作成。

なるべくコストを抑えようと、材料を普段よく使う羽柄材で構成することにしました。

ちなみに羽柄材とは、原木の丸太から柱や桁のような大きな材料を製材して、残った部分から取る小さめの角材や板材の総称で、具体的には根太や垂木、間柱、筋違などのことです。

・柱は断面60ミリ×45ミリの垂木(たるき)材、

・薪を載せる棚には、断面90ミリ×27ミリの間柱(まばしら)材、

・屋根下地には、45ミリ×45ミリの根太(ねだ)材、

を使用することにしました。

 

基礎工事からスタートです。

コストを抑えたいとは言え、基礎はしっかりとしたものに!

いわゆるベタ基礎ですね。設置場所の地面は、間口方向の左右で5センチ程度の高低差がありましたが、基礎天は水平にしました。

基礎工事で現場打合せに訪れた際、実物大のカットモデルを作って持っていき、施主様に納まりの確認をしていただきました。

 

基礎養生の期間に、既存板塀を洗浄。

薪棚に絡んでくる部分の板塀も塗り替えをします。

その準備作業として洗浄を行いました。黒ずみなどがとれて、うんと明るくなりました。

 

いよいよ、建方!

担当大工は川上悦雄、勝彦兄弟のベテランタッグチーム(突然プロレス風)。

木材は、当社の倉庫で予めキシラデコールを塗布しておきました。

悦雄棟梁が柱を粗切りし、

 

弟の勝彦さんがその柱裾にアジャスターをセット(柱が基礎天に直接触れなくするための仕掛けです)。

 

それから、お二人でフレーミング、と息の合ったタッグプレーを展開!

既存の塀の柱に控えをとることでフレームの振れ止めとし、両端の柱の足元にL金物を付けて、コンクリートビスで基礎に固定しました。

 

悦雄棟梁が屋根下地を組み、

 

二人で屋根下地材をフレームにセットした上に、勝彦さんが合板を張り付けて、

試合、いや建方終了です。

 

その後、日を改めて、屋根合板や板塀の塗装、屋根の板金工事を行い、

薪棚完成です。

間口2間(けん)の3階建、各階4部屋、計12部屋の堂々たる間取り!(笑)

立派な薪棚になりました!

 

大きめの屋根にはガルバリウム鋼板を葺き、本体の耐久性を高めております。

 

薪はこんな感じに置きます。たっぷりストックできそうですね。

 

これからどんどん暖かくなっていくこの時期に薪棚が完成、とは間の抜けた話のようですが、実はそうでもないのです。

薪は、日当たり・風通しの良い屋外で長期間(ご主人は2年程度が良い、とおっしゃっておられました)保管することで含水率を下げ、よく燃える質の良い薪にしてから使用する、ということらしいです、知らなかった、お恥ずかしい、、、

 

冒頭にも書きましたが、H様邸近辺には、庭に薪棚を設えたお宅が散在しているのですが、「ウチの薪棚が、いちばんカッコいい!」とご主人からお褒めのお言葉を頂戴致しました。

ありがとうございます♪

次の薪ストーブのシーズンまでずいぶんとありますが、それまで薪をたっぷり・じっくり備蓄して頂きたいと思います。そして、次に薪を使いだすまでの間は、ちょっぴりワイルドで“カッコいい”庭のオブジェとしてお楽しみください。

(梅谷)