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現場で飛び交う「取り合い」という言葉

こんにちは。

8月も終わり、9月に入りました。
まだまだ残暑が続いていますね。

今年の9月は着工ラッシュの月で、どんどん家づくりがスタートしています。

私は、忙しくさせていただいているときは、いつも「取り合い」という言葉を意識します。

ここでの「取り合い」という言葉は、建築用語です。
意味としては、「異なる構造物が出会う接合部分のこと」とか「その接合部分における処置のこと」を一般には指します。
よく大工さんや現場職人さんとの現場でのやり取りの中で使うこと、聞くことが比較的多いです。
例えば、梁と壁の「取り合い」、とか、タイルとフローリングの「取り合い」といった言い方をしたりします。

今年のような8月、9月の忙しいときほど、たくさんの「取り合い」がひしめき合ったなかで過ごしているような感覚があります。
異なる立場の人・物・考え方同士の間に入り、どちらの立場に寄り添うべきか考えたり、
全く別の異質な個を主張することが結果として相反する意見の間を取り持つことができたり、
はたまた、一切干渉せずぶつかり合わせることが新しい場面を生み出して次のアイデアに行き着くことも。

建築用語の世界では、あくまでも物体と物体同士のなかでの話ですが、
コトモノの世界のなかでも、この「取り合い」のような、バランサーとしての役割があって、
設計をさせていただいているからじゃ、比較的このポジションにいるような気がします。

お施主様のご要望を図面で工事につなぐ。
行政の意見とお施主様の理想をつなぐ。
土地の制限と家づくりをつなぐ。
etc…

忙しいときほど、この「取り合い」のなかで、
何がお客様にとって、より良いものになるのか、ということは忘れず、
円滑に着工が迎えられるよう動いて行ければと思います。

辻尾

 

 

 


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