今回は、木のお家の抗菌作用についてです。
身の回りには、カビや細菌といった目に見えない
ない沢山の微生物が存在していますが、中でも
食中毒の原因として有名な黄色ブドウ球菌は、人や
動物の皮膚、ホコリの中にも存在する、とても身近
な細菌です。
黄色ブドウ球菌は、食べ物の中で増殖するときに
エンテロトキシンという熱に強い毒素をつくって
食中毒を引き起こすだけでなく、毛穴に入り込むと
肌トラブルの原因にもなる厄介な存在です。
この黄色ブドウ球菌に対する抗菌効果を調べる実験
として、無垢材、塩化ビニル素材およびコピー用紙
を細かくしたものに菌液を添加して培養する実験を
行いました。
それぞれ18時間培養した菌を、生理食塩水で洗い出
し、菌が含まれた液を培地に塗ってさらに18時間培
養した後、観察されたコロニーの数を比較しました。
その結果…
コピー用紙や塩化ビニル素材で培養したものは2000
個近くのコロニーを確認したのに対し、無垢材で培
養した場合は、0〜2個しか確認できませんでした。
この実験から、スギ無垢材は黄色ブドウ球菌に対し
て抗菌効果を示すことが明らかとなりました。
コアー建築工房 佐藤