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文化の香りを求めて、奈良県橿原市の「藤原宮跡」へ!

もう11月も半ば。

秋も深まり、コアー建築工房の落葉樹たちも紅葉が進み、毎朝の落ち葉掃除が大変な時期となりました(笑)。

コアーの11月といえば、毎年11月3日 文化の日に開催している「感謝祭」の話題と行きたいところですが、コロナの影響で昨年に続き本年も中止となってしまいました。

本来、感謝祭が行われるはずだった文化の日、私は奈良県橿原市にある、「藤原宮跡」に行ってきました。「文化」つながりで、古(いにしえ)の都の文化に思いを馳せよう、ということで、、、

少し前の話となりますが、よろしかったらお付き合いください。

 

藤原京とは・・・

西暦694年(持統8年)、わが国で初めて首都として計画的に作られた都市が「藤原京」。壬申の乱に勝利した天武天皇が、新しい国造りには新しい都が必要と造営を始め、その妻の持統天皇が完成させました。中国の都城にならって、縦横に走る条坊道路で整然とした区割りをし、その規模は「平城京」をしのぐ広大なものだったということが、近年の調査で明らかになりつつあります。

↑藤原京の復元模型(橿原市藤原京資料室蔵) 出展:ウイキペディア

ブログタイトルにある「藤原宮」とは、その中心部にあった、持統、文武、元明の天皇3代が律令国家体制を強力に推進した宮殿です。しかし藤原京を都と定めてから僅か16年後の西暦710年、都は平城京に移されることとなり、その役目を終えています。

 

さて、「藤原宮」の今の様子を見て頂きたいと思います。

北を通る道路沿いにある駐車場に車を停めて宮跡に足を踏み入れると、このような広々とした平原が目前に広がります。

ここは、「宮」の北の端あたり。写真左端の木々が茂って少し地面が盛り上がっているところが大極殿跡。少し離れて円柱が並んでいるところに「大極殿院南門」がありました。

分かりにくいと思うので、現地に設置されていた説明看板を載せておきます。

 

大極殿跡を南側から見るとこんな感じ。

 

円柱が並ぶ大極殿南門跡を横手(西側)から見た様子です。

この円柱群は、「かつて此処には壮大な門が存在し、大きな瓦葺き屋根を支える朱塗りの大きな木製柱が、こんな風に並んでいた」ということを表現しております。

もっとも現在並んでいるのは、礎石の部分も含めてFRP製(たぶん)のイミテーションですが。。。

 

大極殿南門の南側には「朝集殿院」という広場があり、その南端にも「朝堂院南門」という大きな門がありました。

手前の円柱群が「朝堂院南門」跡。はるか向こうに、先に説明した「大極殿院南門」の円柱群が見えています。その奥の木々が並ぶ辺りが「大極殿跡」。さらにその奥にある山が、大和三山のひとつ「耳成山(みみなしやま)」です。

このアングル、「宮」のイメージをつかみやすいのではないでしょうか。

 

「朝集殿院」の東西にも門がありました。東側にあった「朝堂院東門」跡の方だけが再現されておりました。

同じ様な写真が連続してしまい、すみません(汗)。

ちなみに、この藤原宮では、日本で初めて寺院建築以外で「瓦葺き」が採用されたそうです。現代まで引き継がれている「日本の木造建築」のルーツと言えそうですね。

コアーが建てる木造建築も、その末裔のひとつですな、うん。もっともコアーの場合は、屋根は板金葺きが多いですが。。。

 

さて、大和三山の残り二つも、「宮」を囲む様に佇んでおります。。

東には、香久山(かぐやま)。写真左端の方にある、なだらかな丘のような山です。

百人一種の持統天皇の歌

「春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山」

で有名ですよね。

現代の地名としては「香久山」と表記されています。

 

西には「畝傍山(うねびやま)」。ポコンと盛り上がった小山がそうです。

畝傍とは「火がうねる」の意味である。田の畝のようにくねくねした尾根を多く持つことから名付けられたともいわれる(ウィキペディアより)。

藤原宮は、これら大和三山を結ぶ三角形のほぼ中央部に位置し、風水的にも良い場所だったのでしょうね、きっと。1300年以上経った現在でも、この辺りは清澄な「氣」に満ちているに違いありません。

えー、「文化」にちなんだ話は以上となります。

 

さて、この日は「国民の休日」だったので、家族連れなどで賑わっておりました。

ご覧のように、皆様なごんでおられる御様子です。

ところで、なごむ人々の向こうに、何か花畑のようなものが見えますでしょ!

この時期、これら「なごむ人々」の藤原宮跡来場の主たる目的は、こちらにあると思われます、たぶん(笑)。

そう、ここは秋のコスモスが有名なのです。約30,000平方メートルという広大なエリアに、6種 300万本と言われるコスモスが咲き誇ります!

見ごろは、例年10月半ば~末頃となってはいるのですが、私が訪れた11月3日はほぼ満開状態で、大変美しゅうございました。

その様子をお届け致します!

 

黄色い花のエリアもありましたよ。

いかがでしょうか。

写真ででも、なごんで頂くことは出来ましたでしょうか?

最後に、コスモスのアップ写真をご覧いただいて、本日の記事は終了です。

(梅谷)

 

日本の木造建築文化伝承「古民家再生モデルハウス」の見学会、やりますよー!

   

 


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