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地鎮祭の流れ

地鎮祭は、昔から慣習で行われてきた儀式ですが、改めてその意味合いについて書いていきたいと思います。

私自身、日常で神事を意識することはほとんど無く、正月には初詣に行ったり行かなかったりといった程度です。
ジブリ映画の「もののけ姫」を通してはじめて神様に親しんだ世代かもしれません。

新人のころ右も左もわからず参加していましたが、改めてどういう意味合いがあるのか、理解して地鎮祭に出ると、見え方が結構変わります。

仏式、キリスト教式(起工式)の場合もあります。私はまだ参加したことがありませんが、みんなで賛美歌を歌っていきます。
今回は一番多く行う神式について書いていきたいと思います。

神道では、土地ごとにそこを守護する地主神がいる、とされています。
その土地の氏神様を祀る神社にお願いしますが、今では最寄りの神社に頼むことも多くなってきています。

地鎮祭の意味合いとしては、1つ目が氏神様(居住する地域の神様)を鎮め、土地を使用する許可を得る意味、2つ目に工事の安全と完成した建物が末永くその土地に建っていることを願って行います。

祭壇
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・米(一合)
・塩・水(各一合ずつ)
・清酒
・海の幸(鯛・鰹節・するめ・昆布など)
・季節の果物
・野菜(大根・人参・レンコン・菜物など)

①手水(てみず)
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会場に入る前に、左手→右手→左手→口、最後に拭紙で口を拭ってから手を拭います。
両手を清め、口をすすぐことで心を洗い清める意味があります。

②修祓(しゅばつ)
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祭事に先立って、神主が清めの儀礼を行います。

③降神(こうしん)
神主が「オオオ~」という発声で、神様をお迎えします。

④献饌(けんせん)
お酒と水の器の蓋を取り、神様にお供え物を差し上げる意味があります。

⑤祝詞奏上(のりとそうじょう)
神様に、工事の安全、家の繁栄の祈願をします。

⑥清祓(きよはらい)
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四方祓を行います。北東の角から順番にお祓いをしていきます。

⑦地鎮(じちん)
草を刈り、地を掘る所作をおこない、神様に工事の開始を奉告します。

忌鎌(いみかま)を使った草刈初(くさかりそめ)
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忌鍬(いみくわ)を使った穿初(うがちぞめ)
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鎮物(しずめもの)の埋納
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⑧玉串奉奠(たまぐしほうてん)
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玉串は神前にお供えするものとして、米・酒・魚・野菜・果物・塩・水等の神饌(しんせん)と同様の意味があると考えられています。
自ら供えるという意味で、神饌以上に意味があるようです。

⑨撤饌(てっせん)⇔ 献饌(けんせん)と対になる言葉です。
神様のお供え物を下げるという意味です。

⑩昇神(しょうしん)
神様にお帰りいただいて、地鎮祭の終了を告げます。

地鎮祭の終了後に最後に直会(なおらい)で乾杯をして終了となります。

ここまで、地鎮祭の流れを書いてきました。
世の中では、地鎮祭を行わないことも増えてきたようです。
その分の費用を別に回して、といったことも合理的に考えればそのとおりかもしれません。
しかしコアー建築工房では、大半で地鎮祭を行っています。家づくりでは様々な不安があります。
節目節目で気持ちを新たに、神様にお祈りをして心を落ち着かせるためにも、地鎮祭が重要だと考えています。

(成願)


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