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セミが鳴く季節

暑い夏、セミの多い季節になりました。
セミの脱け殻を集める子供が居る一方で、セミが怖い・苦手といった人も当然居り、セミを特に何とも思っていない人でも、時には鳴き声がうるさいと不快に感じたりすることもあると思います。
セミの食事はカブトムシなどと同じく樹液を吸うことで、育てた野菜を食べられるなどといった心配はありません。
セミを煙たく思う人が居る原因としては脱け殻や死骸の掃除が大変であったり、軽く前述したように鳴き声がやかましいというところになると思うのですが、害虫ではないのでセミ用の殺虫剤などはありません。
毎年家の塀や外壁に脱け殻が沢山ついて困っている場合、土の上に砂利を敷き詰めるなどすれば幼虫は地上へ上がってくることができず、少しは対策になりますが、土が湿ることで今度は野菜を食べてしまうダンゴムシが増えてしまうことなども考えられます。
セミは地中で成長しますが、虫が育つということは土の状態がいいということを表しており、害虫対策で無闇に薬剤を散布することはあまり良くはありません。
そして、鳴き声に関して有効な対策はありません。
仮に家の庭でセミが孵ることを対策し、木酢液を木に塗るなどして木にセミが止まらないように出来たとしても、セミは別のところから飛来しますし、掃除機よりも大きな音で鳴くので家の近所一帯で対策をしないことにはセミの鳴き声との縁は切れません。
どうしても気になるようなら耳栓をしましょう。
ちなみに、セミが鳴くのは雄蝉の求愛行動であり、雌蝉は鳴きません。彼らも子孫を残すために、必死で鳴き続けているということです。
ご存じの通りセミは地上に出てきてからは1ヶ月ほどで寿命が尽き、殆どのセミは寿命を迎える前に鳥などに補食されます。
今、外で鳴いているセミたちも一ヶ月後には恐らくもうこの世に居ません。セミも懸命に生きていますから、身勝手に嫌悪するよりも、夏の風物詩として受け入れる余裕を持つことが、一番のセミ対策になるのかもしれません。
(後藤)