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いぶし瓦

日本の建物の代表的な屋根材といえばやっぱり粘土瓦だと思います。

瓦が日本に伝わったのは飛鳥時代の1400年程前で、今でも奈良にある元興寺(当時の飛鳥寺)

には当時の瓦が現存しており、現役で屋根材として使われているそうです。0507-15

↑飛鳥時代の物とされている瓦で行基葺きといいます。

 

 

 

瓦にも今は沢山種類がありますが、なかでも神社仏閣や伝統的な日本家屋に使われる事が

多いのが『いぶし瓦』です。製法は、文字通り窯の中で煙を発生させいぶす事によって、

炭素が多孔質の粘土素材に浸透して被膜を形成していきます。ですのでいぶし瓦は炭素本来の色である灰色、いわゆるいぶし銀をしており表面の炭素の結晶が乱反射することによって独特の光沢が生まれます。

時が経つにつれて表面が黒っぽくなっていき色ムラがでてきますので経年変化も楽しめる素材です。

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このいぶし瓦の産地として有名なのが淡路瓦です。全国シェアの半数近くが淡路瓦だそうです。

良質な粘土が淡路島でとれるので江戸時代初期の400年くらい前から生産されたと言われています。

また、大阪・京都・奈良へ船で運搬が可能だった事が産地として盛んになった原因だと考えられます。

 

その当時の流れで今でも京セラドーム近くの運河沿いには無数の瓦問屋さんがあります。ここで瓦を荷揚げして陸路で運んでいた事が想像できます。

 

コアー建築工房で瓦工事をする際にお世話になっています瓦屋さん『興津商店』さんも

そんな運河の一角に店を構えています。

創業が嘉永四年、今年で165年目を迎えている老舗です。

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老舗ですが事務所は近代的なビルです。

 

 

仕事もとっても丁寧で綺麗です。

作業中は屋根の上にいる事が多いですので、なかなかお話出来る機会も少ないかも知れませんが

職人さんも気さくでな方が多ですので、瓦屋根のお施主様は是非お気軽にお声掛け下さい。

今からの季節は瓦屋さんいとっては過酷な時期ですが顔を真っ黒にして作業してくれている姿が格好良いです!

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コアー建築工房のいぶし瓦屋根作品の一部です。

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やっぱり瓦の屋根も素敵です。    (大谷)

 

 

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